今回のテーマは、地誌的障害(脳梗塞後遺症)です。
●地誌的障害(脳梗塞後遺症)
地誌的障害とは劣位半球の頭頂葉の障害(右利きであれば右半球が劣位半球、左利きであれば左半球が劣位半球のことが多い)でおこります。
具体的には地図が使えない、よく知っている場所で道に迷うなどの症状です。
ある70才男性で囲碁教室に通っているが、ある日以降まったく勝てなくなったそうです。頭部MRI検査を行いますと右頭頂葉に新鮮脳梗塞の所見を認めました。
囲碁はある意味陣取りゲームです。局所では勝てても大局が見えなかったのではないかと思います。
このように脳梗塞の症状は、多種多様で麻痺・めまい・しびれだけではないのです。
その方は1~2ケ月経過するとまた勝ち始めました。
現在、脳梗塞再発予防の抗血小板剤を内服しています。